トレードスタイルと聖杯


  


今回はFXにはどのようなトレードスタイルがあるの?ということの紹介から巷でいわれる聖杯について自分なりに書いていこうと思います。









3つのトレードスタイル


  


  このブログで学んでくれている方には裁量で勝ち続けられるトレードを目指していますので(ここで学んでいただく以上自動的にそうなります汗)自動で売買してくれるプログラムやTwitterで誰かがしていた予想なんかが入らない、あくまで毎日自分でその日の相場環境を分析して自分の意志の元に様々な決定を行わなければなりません。



  


  このように裁量取引でポジションをとるうえで絶対に避けられないリスクが2つあります。
  





スプレッド


  トレードにはスプレットというものがあるのでポジションをとった瞬間からマイナスからスタートしなければなりません。これが潜在的なコストとなり、ポジションを多く取れば取るほどそれは増えていきます。



為替変動リスク


  為替相場は為替だけでなく各国株式市場や金融政策発表、地政学的リスク(テロとか)ほかには地震など様々な要因がめちゃくちゃ複雑に絡まりながら変動していきます。何が言いたいのかというと、いつ何が起きてもおかしくはないということです。このリスクはポジションを長い時間保有する人ほど巻き込まれる可能性は高くなると考えられます。







  以上の2つが絶対に避けられないリスクになります。この2つのリスクとの付き合い方と特徴を踏まえて3つのトレードスタイルを紹介しようと思います!







デイトレード


  



  デイトレードはポジションを数十分~数時間保有してその日のうちにポジションを手仕舞いするスタイルのことです。このデイトレードを実際にしている人が多く、トレードにおける”スタンダード”ともいえるスタイルです。ですので、最初のうちはこのスタイルをやることがおすすめです。



  


  なぜなら1日に大体1~10ポジションをゆっくりと狙い定めてトレード出来るのと、ポジションは基本的にその日のうちに手仕舞いをするからです。逆にしっかり条件が揃うまで待つ力が必要で初心者にはそこがネックにはなりますが、1時間足や4時間足、日足などの長期足が一番テクニカルが効くのでやりやすいと感じる人は多いのかなという個人的見解です。




  つまりデイトレードは避けられないリスクとのかかわり方のバランスが良いのです。バランスがいいというだけであってこれが全員にとってのベストではありませんが、最初はこのスタイルでやることを目指した方が自分にトレードを最適化するときに楽だと考えています。





  デイトレードは瞬間の判断力はあまり必要ではなく(もちろんあるに越したことはないですが)その日の1時間足から4時間足、日足といった長期足の見解からシナリオをたてて10pips~4.50pips位を狙うスタイルのことを言います。







スキャルピング




  スキャルピングは相場から数秒~数十分程度のかなり短いスパンで多くの売買を繰り返して、細かく利益を抜いていくトレードスタイルになります。狙うpipsが少ないことを大きくレバレッジをかけて大きなロットを張ることでカバーしていくスタイルです。




  割と大きくロットを上げて取引するためスキャルピングは勝率が命です。加えてデイトレードのようにその日のシナリオよりその時その時の値動きを瞬時に判断しなければなりません。”うーん損切りしたほうがいいかなぁ~”なんてのんきに考えている暇なんてなく、だめなら即切る、いいポイントに来たら迷わず入るなど経験と判断力が命で非常に大切です。なのであまり最初のうちはお勧めできません。




  スキャルピングは多くのポジションをとるため、潜在的なコストはかかるが為替変動リスクにはさらされにくいという特徴になります。







スイング



  スイングは数日から数週間ほどポジションを持って、100Pips~300Pipsをゆっくりと狙うトレードスタイルになります。値幅を大きく狙うため大きくレバレッジをかける必要がないのでそういう点でのリスクは少ないです。




   月足と週足で環境認識をして1時間足や4時間足の波を狙うため様々な通貨を監視しながらエントリーポイントをしっかり厳選する必要があります。そこさえできれば忙しい方でも出来るのがしっかりトレードと仕事を両立させやすいのがスイングの強みでもあります。




  スイングはスプレットによるリスクは少なく為替変動リスクは大きくなってしまう傾向があります。









聖杯とは



  
  大きくは3つのトレードスタイルことを見てきましたが、進めていくと「基本デイトレだけど長期的にいいポジション持ったらスイング」とか「デイトレのエントリーポイントまではスキャで」みたいに人それぞれで改良して自分に最適化したスタイルというのが多くあります。



  トレードを行う人の考え方や金額に対する耐性は異なります。



  • 損切りをなるべく早くしたい。
  • 損切りが苦手
  • ポジションを多く持ちたくない
  • ポジションをたくさん持っちゃう(いわゆるポジポジ病)
  • ポジションを放置することに抵抗がない
  • 放置したポジションが気になって集中力が欠ける
  • 利を伸ばせない(チキン利食い)
  • 少ないpipsじゃ利食いたくない
  • 自分で決めたルールを破ってしまう
  • 夜中しかトレードできない
  • ずっとチャートを監視できる
  • 大きい金額を見ると正常な判断が出来なくなる
  • 鉄の心で金額に揺さぶられずトレードできる



  など軽く上げただけでもこれだけの要素がトレードしている人間には存在しています。
  



  仮にスイングの聖杯となる手法があったとしても、


  • 保有しているポジションが気になって仕事に集中できない
  • 手持無沙汰になってルール外のトレードをしてしまい損失を食らう
  • 早く利食いをしてしまう

  このようなケースを考えるとこの聖杯の考案者にとっては聖杯になるのかもしれませんが、我々にとってそれは聖杯と言えませんよね笑


  
   

   では我々にとっての聖杯とは何でしょうか。



  世間で言われる手法というものは、非常に興味をそそる文句で我々を誘惑してきますが、それらの手法はルール通りしっかり施行されないと意味を成しません。(そもそもほんとに使えるものなのかは別として)


  加えて手法によっては相場状況に依存して、トレンドが出れば勝てるけどレンジ相場ではボロッカスにやられるからそこは見極めてね(⌒∇⌒)みたいなこともあるかもしれません。



  このように相場状況が変わった時に、特定の手法は非常に脆いものとなってしまいます。



  手法(この条件が揃ったらエントリーという型)には確かに迷いや感情の入る余地なくエントリーできるという利点もありますが、聖杯はそのような手法と言われる類のものではないと思っています。





  手法というのは相場の基本となる原理原則を見る視点を学び身に着けた人が使うことでその力を発揮します。




   今大流行している鬼滅の刃でも良い日輪刀を持てば鬼を倒せるわけじゃないように日々の鍛錬や呼吸をしっかり使える人間が刀を持たないと意味がないですよね?逆に鍛錬を積んで地力のある人ならばどんな刀でも使いこなせるかもしれません。





  FXにおける聖杯は継続的に学び続け、相場の原理原則を身に着け、自分に最適化した形を見つけることであると断定したいと思います。




  いい手法を見つけるのではなくまずは地力をつけること。これは正しい道筋で学習を続けていけば不可能ではありません。全部のトレードスタイルを習得する必要なんてありません。1本の使い慣れた刀さえあればいいと思います。トレードに限って言えば色々できる炭治郎ではなく善逸で大丈夫ですしそれが理想でもあります。(一つの型しか使えないが強い)




  
  地力をつけて自分に合ったスタイルを見つけましょう。その過程に必要な要素を出せるよう私も頑張ります。