ダウ理論 その2 エリオット波動
前回に引き続きダウ理論その2をやっていこうと思います!
まずは復習
前回はトレンドの定義、トレンドの継続と転換を考えるうえで重要な目線の付け方を学
んできました。目線を決める最後の砦となる意識される押し安値、意識される戻り高値とい
う新たな言葉も出てきました。
何度も言いますが目線を付けるということは基本であり非常に重要です。基本なんだからある程度でいいやろはあまりお勧めできません。
なぜならダウ理論というのは市場の値動きそのものを評価しているため、相場の不変の原理原則だからです。そこらに転がっている”私だけの手法公開♡”みたいなの(中身がどうなのかは別としてそういった類のもの)よりはるかに多くの人間が意識しており、これから通用しなくなってしまう可能性がかなり低いです。だから例題に行きましょう(?)
ただ理屈を覚えるだけではつまらないと思うので問題形式にして楽しく見ていきましょう( *´艸`)
第一問
以下の画像の目線を追いかけてみてください。
では答え合わせに行きましょう(*^^*)
この時点では順調です。
最高値から短期的にダウントレンドっぽくなってはいますが意識される押し安値は抜いていないので上目線しっかり継続です。
そして、
最高値の更新をしたことによって意識される押し安値が移動しました。
その後は…
意識される押し安値を明確に下抜き、高値も切り下がり意識される戻り高値が出現。
これによりアップトレンドの崩壊とダウントレンドの形成でフィニッシュです。
皆さんできましたか?(*^^*)
何度も何度もチャートで練習して目線を自分のものにしましょう!
それでは本日の本題に行きたいと思います。
エリオット波動とは
エリオット波動ってなんですかという方のために例のごとく先生から引用してきました。
エリオット波動(えりおっとはどう)とは、ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、株式投資についてのテクニカル理論。この理論によるとひとつの相場には「上昇5波動」と「下降3波動」が存在する。
市場平均の推移を表そうとするもので、個別銘柄には必ずしも当てはまらない。また、計量経済学的、数理統計学的根拠は特にない経験則である。
エリオット波動をグラフにしたもの
実際には小刻みに値段が変動するものの、上昇局面では5波動・下降局面では3波動で値動きが推移している。
上昇局面では、以下のような「5つの波動」を描く。
「上昇第1波」→ 「調整」 → 「上昇第2波」→ 「調整」 →「上昇第3波」
下降局面では、以下のような「3つの波動」を描く。
「下降第1波」 → 「戻し」 → 「下降第2波」
つまり、上昇時にはジワジワと「底上げ」しながら上げていく事が多く、下降時には一気に下落して、一度は反発する…という事である。
また、上昇第5波の最高値は通常上昇第3波よりも高くなるが、時折第5波の最高値が第3波の最高値を超えられずに下回る場合がある。これをフェイラーと呼び、相場の転換点となる可能性が高い波形であるとされている。
この他に、トレンドの勢いが強い場合は上昇5波または下降3波を超えて波動が描かれることがあり、これをエクステンションと呼ぶ。
尚、エリオット波動は、自己相似集合(フラクタル)形になっており、これをテクニカル分析に用いた 場合、5波動で構成された上昇波動ですら、第1波動である可能性は拭い去ることが難しく、数学的観点からもその可能性は50%である事は言うまでもなく明らかであるが、過去の相場をチャートで観察した場合には、エリオット波動を確認する事は可能である。
何ともダルそうな理論がたらたらと書いてあります。(偉い人に怒られろ)
え、てかダウ理論ってダウさんが提唱してたじゃんエリオットさんって誰…しかも株式って書いてあるじゃん。。数理統計学的根拠は特にない経験則ってそんなのありかよ。。
となりますよね。ここらへんの疑問を砕いてから本題に進んでいこうと思います!
エリオットの疑問
まずダウ理論じゃねえじゃん。という疑問に関して言えばダウ理論に同じような項目があるんですね。それがこれです。
主要トレンドは3段階からなる
また、主要トレンドは買い手の動向によって3つの段階からなるとしている。
先行期 :市場価格が下落し全ての悪材料は織り込み済みと判断した少数の投資家が、いわゆる"底値買い"をする時期。価格は、下落しているか底値圏で上下している。
追随期 :市場価格の上昇を見て追随者が買いを入れる時期。価格は、上昇局面にある。
利食い期:価格が充分に上昇したところを見て、先行期に買いを入れた投資家が売りに出て利益を確定する時期。価格は既にその前から上昇局面にあるものの、その上昇する値幅は小さくなっている。
見覚えはないと思いますがこういうのがあるのです。つまりエリオット波動はほぼダウ理論みたいなもんだと思います。詳しく知りませんごめんなさい。
次に株式。株式も為替も同じようにチャートなのでセーフ(*'ω'*)
経験則でしかないという点に関してはこちらの記事↓
で少しお話ししましたが、相場の原理(ダウ理論など)通りに動くと多くの人が思っていることで有用になるといいました。
それと同様にエリオット波動も多くの人がエリオット波動のように動く可能性があると思っているからこそなのです。仮に経験則でエリオットさんが提唱したのであれ、それが多くの人に意識されれば相場の原理として機能する可能性は大きいと思いませんか?
エリオットにはどんな背景があるんだというところも踏まえてエリオット波動に行きましょう!
本題のエリオット波動
エリオット波動がどんなものなのかをなるべく簡単にわかりやすいように図で説明していこうと思います。
エリオット波動では上昇波を5つに分け、下降波を3波に分けています。
上昇波において上昇を作っている推進波(1波、3波、5波)と調整波(2波、4波)に分かれており、特に推進波にはそれぞれに特徴があります。
1波:先行期 :1波はいつ出るかわからず、それが本物になるかの判別も難しいため基本的には、まずは1波をしっかり確認することが大切。
市場価格が下落し全ての悪材料は織り込み済みと判断した少数の投資家が、いわゆる"底値買い"をする時期。価格は、下落しているか底値圏で上下している。
3波:3波はエリオット推進波の中で最短になることはないという理論がありまして、1波を確認し、押し目を作った2波が終わるタイミングを狙って追随の買いが入る期間です。なので基本的には3波が市場心理的にも一番伸びやすいということです。ここをしっかり狙うためにも1波をしっかり確認するのがベターなわけです。
追随期 :市場価格の上昇を見て追随者が買いを入れる時期。価格は、上昇局面にある。
5波:すでに買いを入れて含み益が出ている投資家が利益確定をする期間です。5波では最後に吹き上げてから急落という形がよく見られます。しかし、上昇はしていくがその勢い自体は弱く、下落に転じる可能性もある。そういう意味で5波では逃げ足を速くすることが大切です。
利食い期:価格が充分に上昇したところを見て、先行期に買いを入れた投資家が売りに出て利益を確定する時期。価格は既にその前から上昇局面にあるものの、その上昇する値幅は小さくなっている。
これに対して下降波(A波とC波)は以下の記事↓
で書いた”ロングとショートの性質の違い”によって上昇が5波動なのに対して、下落は3波動で一気に落ちていくことが多いとされています。
以上がエリオットの基本形であり市場心理的には”このようになるかも”と多くの人が思っています。だからこそ根拠になりえるわけです。
しかしながらエリオット波動は出来上がったチャート上で探すことはできますがこれからきれいなエリオット波動を描くかの確率は50%です。加えて、
また、上昇第5波の最高値は通常上昇第3波よりも高くなるが、時折第5波の最高値が第3波の最高値を超えられずに下回る場合がある。これをフェイラーと呼び、相場の転換点となる可能性が高い波形であるとされている。
この他に、トレンドの勢いが強い場合は上昇5波または下降3波を超えて波動が描かれることがあり、これをエクステンションと呼ぶ。
このような例外や、上昇5波だと思っていたものが実はより大きなエリオット波動の推進1波である可能性もあります。”じゃあ根拠にならないじゃんか”とツッコまれてしまいそうな点もありまが、一つ一つの視点には強いところと同時に弱点があり一つの視点では完璧になりえないのです。他の視点と合わせて複合的に見ることで相場の先を予測できる可能性が上がります。
エリオットが変形ばかりするから頭に入れなくていいやとするべきではありません。
エリオットの基本形を市場心理として考えた時に3波が伸びやすいということはしっかり理屈としても筋が通っており実際私も数えられないほど見てきました。1波を確認してしつこく3波になりそうなところをしつこく狙うだけでも勉強しないで相場に参加する人たちよりはるかに優位性のあるトレードが出来ると考えられますし(*^^*)
まとめ
以上がエリオット波動になります。上昇は5波動で下降は3波動になることが多いと学びました。これを実際のチャートで自分でカウントしてみてください。
ブログを読んだだけではなく、そうすることで初めてエリオット波動があなたの強い味方となります。
今回も読んでいただきありがとうございました。次回はダウ理論最後のその3です(*'ω'*)
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